為替の市場規模
FXの取引を含む外国為替市場は、とても巨大な市場です。
2017年現在、1日の取引額は何と約500兆円以上となっています。
世界最大の市場は、ヨーロッパ勢が取引を行うロンドン市場ですが、
次いでニューヨーク市場、そして東京市場の順となります。
日本の東京市場の取引規模は世界で3番目なんですね。
そして、それぞれの市場参加者の中心は、機関投資家とよばれるプロたちになります。
機関投資家も、大きく二つに分かれ、投機筋と実需筋と呼ばれます。
投機筋
投機筋とは、為替取引そのものによって利益を得ようとするディーラーで、
代表格がヘッジファンドや金融機関のトレーダーです。
彼らは、頻繁に短期売買を繰り返し、利益を追究します。
投機筋が売買を繰り返すことによって、市場に流動性が確保されている側面もありますが、
何らかの突発的な出来事によって、リスクオン市場となった場合には、
彼らの売買が急激な値動きに拍車をかけることもあります。
いずれにしても、投機筋の動きが相場を動かす第一の要因なので、
彼らの動きには常に注意しておく必要があります。
実需筋
一方の、実需筋は海外との輸出入取引を行っており、
外貨を日本円に替えたり反対に日本円を外貨に替えたりといった取引を行います。
海外で商品を売っている企業は、
海外で得た外貨をなるべく高い値段で日本円に替えたいと考えています。
一方、輸入業者は、円高(日本円の価値が高くなった)ときに外貨に替えたいと考えています。
それぞれ、できるだけ有利なレートで両替ができるように、
取引のタイミングを図っているといえます。
為替の大きな流れは、実需筋が作ることもありますが、
日々の為替市場の相場変動の要因は、
短期売買を繰り返す投機筋の影響のほうが圧倒的に大きいといえます。